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子宮頚がんワクチン副反応27
DSM5の変換症と解離症
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

 2015年12月14日、名古屋市の調査体の多くの不調はHPVワクチン接種者と非接種者とで差はなかった発表されました(直ぐに、村中ブログで紹介されていますが、本ブログではこれを使う予定がないので挿入)。

 ここでは、前回に続いてDSMにおける心因性障害の診断を検討します。

1)DSM5の変換症

 DSMでは複数の診断にまたがる例もあるとされています。報道されている例は、身体症状症というより変換症に近いのもあります。また、変換症の副題に過ぎない機能性神経症状症という用語は、精神科領域だけでしか通じず、意味不明なので使うべきでないことは述べました。
 下記のDSM5の変換症を見ると、長く書いてありますが、随意運動または感覚機能などの症状が、神経学などに矛盾し、除外診断で他の医学的疾患や精神疾患ではうまく説明されないものです。DSM4では心因が条件に入っていましたが、DSM5では心理的ストレスが伴わなくても良いです。
 ニューヨーク州のリロイ高の女子学生は集団発生しており、医学上の経験から分かり易い心因性障害ですが、心因は無いようにみえます。これについて学術文献にはなさそうで報道だけでは確認困難ですが、臨床心理のMyersもニューヨーク州で活動しており、この事件を転換性障害として引用しています(*1)。
Myers-timthumb.jpg

 前回の「DSM5の身体症状症」で触れましたが、変換症でも症状の類は問わず、単に記載するだけです。繰り返しになりますが、心因性障害における多数の脈絡のない次々変わる症状は、患者のいきあたりばったりの発動で症状が出るだけで、症候群としての意味はないことを現しています。しいていえば、人目につきやすい震えや歩行障害が目立ちますが、厳密に言うと同じ震えや同じ歩行障害ではありません。
 誤解があるようですが、同じような動画を見たことがなくても、心因性障害の異常運動は生まれるので、家族説明に留意が必要です。

DSM5変換症の基準
A:lつまたはそれ以上の随意運動または感覚機能の変化の症状
B:その症状と,認められる神経疾患または医学的疾患とが適合しないことを裏づける臨床的所見がある
C:その症状または欠損は,他の医学的疾患や精神疾患ではうまく説明されない
D:その症状または欠損は.臨床的に意味のある苦痛、または社会的,職業的,または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている,または医学的な評価が必要である
症状の型を特定せよ
脱力または麻痺を伴う、異常運動を伴う(例,振戦,ジスト二ア運動.ミオクローヌス,歩行障害)、嚥下症状を伴う、発話症状を伴う(例,失声症,ろれつ不良など)、発作またはけいれんを伴う、知覚麻痺または感覚脱失を伴う、特別な感覚症状を伴う(例,視覚.嗅覚,聴覚の障害)、混合症状を伴う
該当すれば特定せよ
急性エピソード:6カ月未満存在する症状、持続性:6カ月以上現れている症状
該当すれば特定せよ
心理的ストレス因を伴う(トストレス因を特定せよ)、心理的ストレス因を伴わない

 注意しないといけないのは、DSM5の「身体症状症および関連群」章の序文で「以前の診断基準は、医学的に説明不能な症状のもつ重要性を過度に強調していた。云々」と分かりにくい文で書かれていますが、それは身体症状症のことです(*2)。変換症では神経学などに矛盾する所見が、DSM4でもDSM5でも必須になっていることです。
 
2)DSM5の解離症

 DSM5で「身体症状症および関連症群」(変換症含む)と「解離症」は別な章です。まとめて呼ぶのは心因性障害やヒステリーしかないことは繰り返し述べてきました。

 「変換症はしばしば,離人感,現実感消失,および解離性健忘などの解離症状を伴っており」とされます。解離性健忘も重要ですが、意識障害と間違えられる症状に解離性トランスがあります。これはDSM5では、「他の特定される解離症Other Specified Dissociative Disorder」に含まれています。引用すると、

 解離性トランス:この状態は直接接している環境に対する認識の狭窄化または完全な欠損によって特徴づけられ, 環境刺激への著明な無反応または無感覚として現れる。無反応性には,軽微な常同的行動(例;指運動)を伴うことがあるが、一過性の麻痺または意識消失と同様に,これにその人は気づかず,および/または制御することもできない。解離トランスは広く受け入れられている集団的文化習慣または宗教的慣習の正常な一部分ではない

 以前、ハートネットTVで取り上げられた2例目の症状は、解離性トランス以外では説明が困難です。

この2回のブログで最新版DSM5に基づく心因性障害の理解ができたでしょう。

(*1)Lorna Myers、心因性非てんかん性発作へのアプローチ、医学書院 2015
(*2)臨床家のためのDSM-5虎の巻 森則夫他編 日本評論社 2014、p98.復習になりますが、前回の身体症状症は、症状よりも患者が気にしているということが中心であり、一言でいえば従来の心気症です。

子宮頚がんワクチン副反応27

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子宮頸がんワクチン | 08:59:42 | トラックバック(0) | コメント(0)

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