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池田教授の脳抗体実験の真実1
子宮頚がんワクチン副反応67
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

はじめに

 村中記事(*1)はリアルなドキュメンタリー風ですが、医師の中にも誤解をして弁解しようとする者もいます。村中支援のため、池田教授の脳抗体データ不正改ざんについて、医師でない一般の方、特に科学に素人の弁護士でも分かるように説明してみます。
 4週にわたり毎日曜毎に掲載します。2回目以降に難しい話もありますが科学的にとても重要で、これまでのHLAつぶしと同じくらいインパクトあるでしょう。

前知識

1)子宮頸がんワクチン(ここでは短いHPVワクチンといいます)を接種するとHPV抗体ができます。抗体は免疫グロブリンというタンパク質で、その1つIgGも血液に溶けて流れていると考えてよいでしょう。

2)脳は重要臓器なので、血管と脳細胞との間には血液脳関門(BBBと略されることが多い)と呼ばれるフィルターがあり、脳に必要でないものは通しません。

3)IgGは大きさを表す分子量が約14.6-17.0万と大きく、血液脳関門を通ることは通常できず、よって「なすりつけ」派(*2)でも、ワクチンによってできたHPV抗体が脳細胞に作用して症状を起こすという説明ができません。

図1、血液脳関門と血中抗体
池田脳抗体1

4)池田教授は、邪魔と考えた脳血液関門を除いた実験をしました。ワクチン接種されていない交雑系マウス脳を切って薄い標本にして、ワクチン接種された特異マウスの血液を標本に直接乗せ、その後、抗体を染色したのです。ヒトに接種されたワクチンの影響を調べるという本来の研究からは外れています。もちろん、このような実験もありますが、その場合は実験手技を前面に出し、隠すことはしません。
 池田教授はこの手順を隠したので、TBSテレビは常識的な接種されたマウス脳が染まったと報道しました。これによって、HPVワクチン接種を受けた少女たちにも脳抗体ができたと思わせたのです。しかも報道の後、村中さんがこの実態を暴くまで報道の誤りの訂正もしていません。この重大な責任は池田教授にあります。暴挙です。
 繰り返して言うと、血中抗体では通常は脳に障害が起きないのです。多発性硬化症という脳の自己免疫疾患がありますが、この抗体は脳内で産生されるので別です。

5)この特異マウスは免疫反応を正常に抑える働き(NF-kB p50)をノックアウトした免疫暴走マウスですから、普通の動物には意味のない刺激でもこの特異マウスでは抗体を作ることがあります。(数カ月もすれば加齢だけで神経細胞死が生じるので、別に解説します)
 子宮頚がんワクチン副反応37で紹介した、http://togetter.com/li/951031を再掲;
NF-kBは、転写因子でp65とp50と呼ばれる二つの因子で構成されています。p50が欠損したマウスというのは病的にp65が動くのです。p65は核内に入り、炎症反応を来たすサイトカインなどの蛋白質を作ります。p50欠損では外から刺激がなくてもサイトカインを産生する方向になります。

図2、NF-kBの機序
srep03242-f8.jpg

6)さらに、外からの刺激だけでなく、自分の体の成分に対しても抗体を作る「自己」免疫疾患発症モデルです。つまり、このマウスを使うと、HPVワクチン抗体による作用か、自己抗体による作用か区別ができません。これは研究デザインとして致命傷です。
 池田教授は、HPVワクチン以外でも抗体が染まることをAさんから伝えられた時に、この特異マウスでは自己抗体が勝手にできることを知らなかったという、お粗末さです(*1)。

(*1)月刊Wedge7月号「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれた捏造」
その一部が、http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7124?page=3
(*2)これまで薬害と「主張している」として薬害派と書いたこともありますが、関係ない者に罪blameを負わせる「なすりつけるput blame on」とするのがより適切です。


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子宮頸がんワクチン | 11:38:48 | トラックバック(0) | コメント(0)
ゆがんだ異端裁判を許すな2
子宮頚がんワクチン副反応66
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

 弁護団の不可解な戦術が、法律門外の私には分かりませんでしたが、当ブログにコメントした紀州の仙人さんのおかげで見えてきたものがあります。

 罪を逃れるための自作ストリーは過去の事件に限りありません。紀州の仙人さんがいうように、池田教授はAさんに責任を「なすりつけ」ようとしているのでしょう。しかし、村中記事(*1)が本当なら、Aさんに責任はありません。しいていえば、池田発表の後に訂正を入れず口をつぐんだことが倫理的に問題なだけです。池田教授が、発表の後にスライドを報道陣に見せたと電話で謝ったそうですから、事前にAさんは発表を認可しておらず、発表の責任は、Aさんではなく、池田教授にあります
 次に、HPVワクチン以外でも抗体が染まるということを池田教授が聞いたことがあるかが問題です。これを池田教授が聞いたことがなければ、責任はAさんに及びます。しかし、村中記事では、Aさんが「池田教授にも『他のワクチンも同じように緑になっているのはなぜ?』と聞かれて、『いや、そもそもみんな自己抗体を持っているんだから、どのワクチンを打ったマウスでも光っていいんですよ』と答えましたよ」と生き生きとした表現で述べています。よって、Aさんに責任はなく、池田教授一人の責任です。

 みんな自己抗体を持っていて、自己抗体かHPVワクチン由来の抗体か分からないので、到底、HPVワクチンで脳抗体ができると言えません。池田教授の責任の中身は、「根拠がない」のに、HPVワクチンで脳抗体ができて危険という論を捏造して発表をしたことです。

IkedaILLUST2.jpg

 Wedge誌や村中さんを実際に訴えると、当事者には申し訳ないですが、見ものです。池田教授が、HPVワクチン以外でも抗体が染まるということを聞いたことがあるかが一大争点に必ずなります。池田教授は聞いたことを否定して、Aさんに責任をなすり付けるでしょう。仲間内での醜い争いが期待されます。
 ヤクザの世界では身代わり自首で数年刑務所に入った後、組内で優遇されるでしょう。信州大学神経内科ではたいした天下り先もなく、池田教授は自業自得で引退後に病院長の呼びはかからず、神経学会の活動も針のムシロでしょう。塩沢教授だけでなくみんなが避けるでしょう。1勤務医となった池田教授から、自らの医師生命に相当する見返りを得られるはずがなく、徹底して池田教授に抗戦して事実を述べるでしょう。塩沢教授も事前に発表の認可を与えていなければ、立場はAさんと同じですから、1勤務医となった池田教授と、自分の教室員を見殺しにした教授という風評のどちらを選ぶかは自ずと明らかで、真実を明らかにするでしょう。

 弁護団が、本当に池田教授の名誉を回復したいのであれば、Aさんの責任を明らかにすれば良いのです。しかし、それをするとAさんから(場合によっては塩沢教授から)さらなる真実がでてくるので、怖くて「Aさんからも塩沢教授からも話が聞けない」のです。これが、誰にとっても不可解な池田弁護団の訴訟指揮の理由です。この図式の手がかりを与えてくれた紀州の仙人さんに感謝です。
 これでは勝てるはずがなく、無理なことは止めて、監視下で追試をやってSTAPと違うことを明らかにするのが科学者の道でしょう。

(*1)月刊Wedge7月号「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれた捏造」  その一部

 次回から科学的解説に戻って、池田教授の脳抗体の真実を何回かに分けて解説します。

子宮頸がんワクチン | 14:26:52 | トラックバック(0) | コメント(0)
ゆがんだ異端裁判を許すな
子宮頚がんワクチン副反応65
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

村中支援のため予定変更して即製ブログです。ジャンヌダルクの名は知っていますが物語は読んだことがありません。Wikipediaからの紹介です。

 王位をめぐるフランス国内の混乱に乗じてイングランド王が介入し、1337年に百年戦争が起こりました。Jeanne d'Arcは1412年に生まれました。神の啓示を受けた1424年、フランスは窮地ありました。16歳でフランス軍に従軍。自身何回も傷つきながら誰もなしえない戦功をあげました。しかし、捕虜となってゆがめられた異端裁判となりました。教会公証人のニコラ・バイイも、ジャンヌを有罪とするに足る証言、証拠を見つけることができませんでしたが、弁護士もつけられず、裁判となりました。

図左はジャンヌダルクの想像図(Wikipedia)、図右は村中璃子Facebookから借用
Joan of Arc and RikoMuranaka ソックリさん

 審問で「神の恩寵を認識していたか」と訊かれましたが、これは罠でした。教理では神の恩寵は人間が認識できるものではなく、これを肯定すれば人でなく魔女であると異端表明になり、否定していれば神の啓示というウソを言って人々をたぶらかした罪になります。このときジャンヌは「恩寵を受けていないのであれば神が私を無視しておられるのでしょう。恩寵を受けているのであれば神が私を守ってくださっているのでしょう」と答え、審問人も呆然とするしかなかったそうです。しかし、司教コーションの結論ありき裁判なので彼女は19歳で法律の名の下に火あぶり刑になりました。これは史実として残り、司教の子孫が分かっているなら、さぞ恥ずかしい思いをしているでしょう。

池田教授発表は、自己抗体が自然にできる特異マウスの所見が、HPVワクチンによると見せかけるものです。結局、世界中で追試され否定されたでしょうが、それまで何年もかかり、この間、子宮頸がん患者を救えないばかりか、現在の何倍もの心因性患者の引き金になって苦しめたでしょう。村中さんが池田教授の脳抗体データ不正改ざんを暴きました。まともな研究者はこれがSTAP事件と同じと見抜きました。
 それより問題は、弁護団が内容では勝てないと踏んで、形式的名誉棄損かで争うとしていることです。弁護士たちは、「自分たちは科学の問題については素人であり、理解できない。よって、実験の発案・実施者であるA氏にも研究班員であった塩沢丹里教授にも話は聞いていないし、聞かない。名誉棄損だけを問う」という主張を繰り返しました。
 村中Facebookにもあった田中角栄のロッキード事件を報じたマスコミは名誉棄損を犯したのでしょうか?いくつかの独裁国で不正を暴いたジャーナリストが行方不明・暗殺されたのは名誉棄損の報いでしょうか?この弁護団は、事実に目をつぶり、言葉の罠をしかけており、ジャンヌダルクの異端裁判と同じです。弁護団も池田教授の名誉よりワクチン訴訟を有利にするためが見え見えです。
 池田教授も科学者なら監視下での実験で自説が正しいと証明し、STAPとは違うことを示せば良いでしょう。姑息な逆切れ提訴は恥の上塗りになるだけです。

 私はこの問題で何か求めるつもりはありませんが、私がやらないtwitterなどでこの記事の拡散を図っていただいて、村中さんを支援しましょう。みんなで彼らのやり方にブーイングを発しましょう。

9月6日、村中Facebookから引用追加しました。

ロッキード事件でマスコミは田中角栄の名誉棄損したのか?に慌てたのか関連コメントがありますが、本質が分かっていないので返信で教えてあげました。この問題がもっと明らかになるので時間があれば、覗いてください。


子宮頸がんワクチン | 00:53:55 | トラックバック(0) | コメント(2)
池田の英文症例報告4 表面筋電図もおろそか
子宮頚がんワクチン副反応64
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

 信州大学神経内科といえば、臨床神経生理で有名だった柳沢信夫先生が教授をされていた教室です。私も不随意運動に興味があったので彼を尊敬していました。その後を継いだ池田教授はどうでしょう。

 報告の2例目は2011年2月末にHPVワクチン初回接種。3回目(9月)からでも9か月間近く何事もなく過ごし、2012年6月初旬に目の痛み、複視を訴え、6月中旬の朝に左片麻痺となり救急入院、脳MRIは正常で麻痺回復して退院。その後、しばしば学校に行かなくなるとともに不定の刺すような痛みと手の運動困難が出てきました。音や触刺激に敏感になりパニック状態を起こし四肢の震えをきたしました。いくつもの病院を受診して、精神疾患や不安障害と診断されました。(*1)
 この間、反対運動がおこり、2013年4月1日からワクチン定期接種となったが4月9日にはYouTubeに「子宮頸がんワクチン接種被害者映像」が公開されています。
 2013年7月ひどい食思不振となり、同11月に頭痛、肢痛、歩行障害で信州大学受診し、筋力は正常、下肢に触れるだけで肢の激しい震えが起き歩けず。末梢神経伝導検査は正常、表面筋電図で振戦ではなくミオクローヌスという不随意運動としています。
 ミオクローヌスは「ピクツキ」と表現されるように、ごく短時間約0.3秒以下の筋や肢の動きです。甘い基準でも0.5秒以下です。しかし、この図では0.5秒を越えているのがいくつもあり、知られているミオクローヌスとさえ言えません。私が被験者になっても図のような記録は残せるでしょう。検査で示しているから器質的異常とは言えず、専門家はそれを読み解くのです。

図1 症例2の表面筋電図 (pdfから作成、四角幅は0. 5秒、青四角幅0.3秒)
著者はミオクローヌスとしているが、持続が長い収縮いくつもあり、ミオクローヌスの特徴に合わない。

KinoshitaCase2EMG1.jpg

 9か月も経ってから裏付けのない神経症状をきたし(*2)、ワクチン問題以前では疑いもなく心因性とされたでしょう。小児の心因性障害に歩行障害は多いです。

(*1)2014年6月、Kinoshita他、Intern Med 53: 2185-2200
(*2)一過性脳虚血発作など鑑別すべきですが、彼らの検査所見に支持する所見は述べられていません。彼らも一連と考えたいはずですから、この議論は不要でしょう。

 長期戦です。今後はいろいろ制約あり、月に1-2編を1週と3週に出せるようにがんばります。このブログに、グラフ型データベースについて書くことも考えています。

子宮頸がんワクチン | 19:54:16 | トラックバック(0) | コメント(0)

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