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子宮頚がんワクチン副反応7
子宮頚がんワクチン副作用と判定するために

 信頼していた医師でも副作用であると認めてくれないという家族の声があります。その差はなぜなのか考えてみましょう。

 関連があると証明するための一つは、病理的な説明です。病巣を顕微鏡で見たり、現代では分子レベルで病気の成り立ちを明らかにすることです。長い医学の歴史の中で検査技術は磨かれ、免疫などの知識も知られてきており、新しい異常についても分析することが可能です。
 前回ブログ「論旨の検討2」で述べたように、副作用発現機序のTHINKER説明はおかしなものです。これと別に、子宮頚がんワクチンによる副反応(副作用)が疑われる患者の神経生検の電子顕微鏡所見に神経内浮腫があると報告されているそうです。しかし、ネット上のその資料を見ても何人でそうだったか全く記載がありません。
 神経生検は私もしますが、外踝の後方を縦に3-4cm切って数mm幅の神経束を2cm以上(可能であれば縦に半切して)切り取って(専門家はもっと大きく切る)、顕微鏡やときほぐしで観察します。局所麻酔の痛みは我慢しても、傷跡とその下に感覚障害が長期間残るので、本当に必要な患者によく説明して行う「侵襲的」検査です。
 とても限定的な検査なので、それが2例以上でも明記しているはずです。そうでないのは、その発表の時点で1例の可能性があります(その後、検査例数は増えているかも知れませんが)。その神経は細く危弱であり小血管切断などの処置で、慣れた人がやっても時間がかかります。処置自体による血行障害などにより神経標本の虚血・浮腫も起こりえるので、1-2例だけではまともな科学雑誌には載らないでしょう。科学的真実と認められるまで距離があることは、その先生が良く知っているはずです。もし浮腫が事実としても、どの症状発現にどのくらい関係しているのかは未解決の一からの課題になります。
 病的所見であると確認する近道は、その信州大学以外で神経生検をして、同じ所見が2例目、3例目とあるかを見ることです。そのためには、おそらく、この解決を願っている家族・本人が神経生検を受けることを申し出る必要があるでしょう。なぜなら、若い(美しい)女性の足に傷跡と感覚障害を残すことに術者はためらうはずだからです。

 病気がこのように説明できない場合は疫学的に証明します。例えば、高血圧患者と正常血圧者を比べて、前者に脳卒中や心筋梗塞が多ければ、高血圧がこれらと関連すると推定します。
 例えば、9.11テロ事件の後で、ニューヨークで自動車事故が起きたからといって、これをテロ事件のせいとはいえません。なぜなら、その前にも自動車事故は起きていたからです。関連をいうには、その以前の事故発生率とその後の発生率を比べて、年次や季節による発生率の変動よりも統計的に意味のある増加と証明する必要があります。子宮頚がんワクチンによると疑われる症状も、本ワクチン投与以前から他の例に見られているので、厳密な検討が必要です。事象の前後だけでは判定できません。
 子宮頚がんワクチン接種後、当日発熱など症状があれば、他のワクチン接種にも見られることなので、子宮頚がんワクチンによる副作用と考えるのは、普通は正しいでしょう。 
 そういう副作用例と心因性症例を一緒にしてはいけません。通常の副作用については、婦人科などの専門家が、ワクチン効果の有無と合わせて検討すべきで、私が言うことではありません。私にできることは、丁寧に説明して、患者や家族の科学的理解を深め、医師に対する不信を除くことです。これが心因性患者の発生を予防することになります。

 今回をまとめると、子宮頚がんワクチンによる副作用であるとの証明には、病理的な説明か疫学的な証明が必要です。前者については、神経生検の症例をもっと増やして確認するまでは未だ疑いです。後者についても、できるだけ心因性の患者を除外した後、症状の発生率を、本ワクチンを投与していない同年齢の多数の女性における症状の発生率と厳密に比較する必要があります。

 2015/2/18作成 子宮頚がんワクチン副反応7

2015/12/17 追加;発表された論文では、通常の神経生検ではなく、3例検査で皮膚生検と筋生検の各1例に末梢神経の変化を認めたとあります。エビデンスとしては未だ十分ではないので、症例が増えるのを期待しましょう。
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子宮頸がんワクチン | 17:01:27 | トラックバック(0) | コメント(0)
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