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子宮頚がんワクチン副反応11
中村ゆきつぐブログへのコメントに対して1
脳画像で異常を認めた例について

 中村ゆきつぐブログへのコメントに「海馬に萎縮のようなものが確認された」とあるのが重要です。私の今回一連のブログのきっかけになりました。コメントに引用の記事と同じ例かは不明ですが、関連するであろう2015年9月の第39回日本神経心理学会の発表(*1)について、重要なので発表者の論文作成に影響ない範囲で意見を述べます。

 若年女性。高3でワクチン接種、その年大学進学し、子宮頚癌ワクチン報道の前、両足の痛みで発症(その他の症状はここでは省く)、その5月に人の顔が覚えにくくなった。2年後、痛みで臥床が続きリハビリのため入院。脳MRIは異常ないが、脳血流シンチで右後頭側頭葉下面に血流低下を認め、他の認知には問題ないが顔の認知に異常を認めた。(*2)

 海馬近くにある扁桃体は顔の認知を担っているとされ、放射線を発するアイソトープを静脈内に注入してSPECTという技術で脳の断面ごとの血流を測定する検査をして異常があるので、副作用の客観的証拠として専門家でも納得しそうです。確かに、私以外から質問も出ませんでした。
 しかし、放射線被爆は1-2回問題ないとしても、高価なので健康診断で正常の人にやる検査ではありません。ですから、若年者でワクチン投与前にSPECT検査がされることはまずなく、当然この発表例にもありません。元気な学生だったから正常だったはずとは言えません。なぜなら、神経内科にはてんかん患者が少なくないですが、発作を起こした患者に検査をすると脳MRIのFLAIR画像で片側、時に両側の海馬の異常信号があり、海馬が委縮していることはまれではありません。脳血流低下も認めることがあります。この海馬硬化は、原因が不明で、風邪や下痢の後週単位で続発するギラン・バレー症候群のように発症時期が明確ではありません。海馬硬化症でも発作を起こす前は、異常に気付かれていなかったのです。ということは、この発表例の脳血流低下がワクチン投与前からあったとしても、専門家は驚かないのです。
 他の副作用例でも人の顔が分からないという報道があり、この例が真の相貌失認かどうかとても関心が持たれます。しかし、私が意見を述べましたが、このSPECTは顔の認知検査の最中に行う機能検査ではないので、正確には顔認知障害を反映していると言えません(*3)。
 私はこの例で脳事象関連電位ERPがどうか質問しました(準備なしで発表に遭遇したので緊張して、ERPではなくCNVといったようですが)。ERPはしていないとのことであり、典型的相貌失認というより注意力の異常かもという印象だそうです。脳指紋として報道されることもあるERPは、知らない顔と言っても、見て認知していれば脳波の電位として記録されるものであり、家族の顔も分からないという症例にぜひやることを提案します。
 また、機能検査ではない定常状態での血流低下であり、免疫異常であるなら、反対側(左)海馬などにもある同じ細胞群を障害しないのはなぜか、説明ができません。

 この内容は他の医師が書けそうもないので、風邪をおしてがんばって書きました。今回と次回の髄液中の抗体については、私の記事の中でも最重要です。納得いかれた方は、他に紹介してください。

(*1)論文になったら別冊をもらえるようにお願いしています。その後、正確な続編を書きたいです。
(*2)この発表例の脳MRIに海馬委縮はないのでコメント例と異なっているかもしれませんが、「のようなもの」というので、脳血流低下を記者が委縮としたか、もしかしたら、リハビリの前の病院で海馬委縮ありとした可能性もあります。
(*3)機能的MRI検査(functional MRI)では血流の分単位でのBOLD変化を測定しますが、課題の時間帯とそうでない時間帯の測定値の差を求めるので、その課題に関係した脳機能障害が明らかにできます。しかし、SPECT検査では困難で、発表例も定常状態であり、血流低下があっても顔認知は落ちているとは必ずしも言えないのです。
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子宮頸がんワクチン | 14:56:18 | トラックバック(0) | コメント(3)
コメント
http://www.nirs.go.jp/information/press/2013/08_01.shtml

健常者が飲むと?
2015-11-17 火 21:39:47 | URL | [編集]
mGlu1でPET
代謝調節型グルタミン酸1型受容体(mGlu1)でPETができると脳研究が進むでしょうね。
2015-11-18 水 09:25:02 | URL | [編集]
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/23791340/2012/13/ja
https://kaken.nii.ac.jp/pdf/2012/seika/F-19/17102/23791340seika.pdf

MINOやARIがオリゴデンドロサイトのアポトーシスに影響していることから、中枢脱髄しえるのでは、と思っています。
2015-11-23 月 10:18:26 | URL | [編集]
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