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子宮頚がんワクチン副反応 21
HLAとの関係2
(タグ;子宮頚癌、頸がん、頸癌、副作用)

3)異質な例の内、何を疾患とするか?

 今後の研究の質を保つには、報道例はかなり異質なので、どれを疾患とするかが重要です。

 これまでもブログで触れて来た例は、2012年2価HPVワクチン接種、4ヶ月目に腰痛あり整形主治医も「夜痛みで不眠、持続と話すが長時間bed上座位可能」、鎮痛薬は無効(あげくレペタンもコデインも無効)、ステロイドパルスも免疫G大量療法も無効とされ、7か月目にリハ室に行き研修医も不思議がる右肩痛が出現、その2日目に痛みが消えた後、3日目に感覚障害もないのに右手関節と右全指の完全麻痺をきたしました。
 神経内科初診で下肢筋力正常だが「両足鶏歩」記載あり、脳や脊髄のMRIも正常、麻痺肢の神経伝導検査は末梢でも経頭蓋磁気刺激でも正常近畿大学での抗ガングリオシド抗体も陰性。典型的とされる過換気発作をきたし、県下の症例検討会で歩行Uターンするとしばし患側が逆になり、さらに、修学旅行で仲間と歩いていて先生に急ぎなさいと言われ、仲間と一緒に駆け出したら、それまで何カ月も続いた歩行障害がなくなっています

 本例(*1)は、お手紙では鹿児島大学の検査例には含まれていないとのことです。彼らは、2013年研究を始める前からこの症例を知っていましたが、数少ない内(*2)にも入れていないのです。りっぱな見識です

 黒岩義之先生は神経生理検査も詳しいはずですが、西岡基準では本例も含まれてしまうことを、どのように考えるのでしょう?「視床下部の異常でしか説明できない」そうですが、視床下部病変で本例の麻痺や臨床経過を説明できるのでしょうか。

4)研究の出口は?

 HLA-DPB1*0501は、1990年には多発性硬化症との関連、1998年には視神経脊髄炎と関連がいわれています(資料が色々なので1年くらいの誤差は許して)。彼らが2013年にこれに倣って研究を始めたのは、その時点では良かったでしょう。
 しかし、2015年1月のSchellerらのデンマーク論文によって、HPVワクチンで多発性硬化症やその他の中枢神経脱髄疾患は増えていないと報告されています。住民ベースのしっかりした研究なので、これを覆す疫学研究は無理でしょう。

 外国と日本は違うと言いたい方もいるでしょう。しかし、いずれも下図のように脳や脊髄に脱髄性病変をきたすので、MRI普及が優れた日本では全国どこでも異常が指摘できます。どちらも特定疾患に入っていますが、よって、認定申請に画像異常がなければ通るとは考えられません。

多発性硬化症;散在する白い点が病変。
東北大学ms01

視神経脊髄炎:上から下につながる灰色の脊髄の中で境界はあまりはっきりしない白い部分が病変。
Christopher R Neurology 2011年77巻193NMO

 そもそも、体中にイボができるというねつ造記事を引用して不安を与え、市民から誤報と指摘されても、お詫びもない方もいるので、このような異常が1例でもあれば喧伝されているはずですが、これまでの報道例にはありません。
 黒岩先生も画像については逃げを打たないといけないくらいですから、わが国で子宮頚癌ワクチンとHLA-DPB1*0501で中枢神経脱髄性疾患が増えると論証するは無理でしょう。

5)研究の位置づけ

 初めに述べるべきでしたが、HLAの解説を先にしたので末に置きます。この研究は患者とみなす群について述べるだけで症例研究にあたります。対照群おいた研究や前向き研究に比べるとランクが低いとされます。
 検査の陽性陰性の割合や、症例が増えてからの患者背景の分析は、論文を待つしかなく今は論評できませんが、3)で指摘したように、研究に都合良い患者を選んで入れるというバイアスをどう避けるのか明確でしょうか?
 それ以上に、今の研究デザインでは、特異度が低いだけでなく、臨床指標も出ないのが明らかで、もし可能性があれば次の計画が必要ですが、それは仕事量がとても大変です。大学院学生は将来発展する研究をしたいはずです。私も大学院学生として少し研究生活があるので、気の毒に思います。幸運を祈ります。

(*1)私が退職後「両足鶏歩」と記した医師によって、第203回日本神経学会九州地方会で発表され、座長も心因性ありと評価です。紙面が足りず重要な未公開の事実は伏せてあります。
(*2)検査例数は増えているとのことですので、期待しましょう。

子宮頚がんワクチン副反応21
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子宮頸がんワクチン | 10:39:19 | トラックバック(0) | コメント(0)
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